カッコウの托卵という習性について、ちょっとしたお話をします。
あなたはカッコウという鳥をご存知でしょうか?カッコウは美しい鳴き声で知られていますが、実はその繁殖戦略も非常に興味深いものなのです。
カッコウは自分の巣を作ることなく、他の鳥の巣に卵を産むことで知られています。
この行動は「托卵」と呼ばれています。なぜカッコウはこんなことをするのでしょうか?![]()
1.カッコウってどんな鳥?

カッコウ(Cuculus canorus)は私たちの自然界に住む鳥の一種です。日本では「呼子鳥」や「閑古鳥」とも呼ばれています。カッコウはどんな生態を持っているのでしょうか?一緒に探ってみましょう。
カッコウの生息地と生態
カッコウの生息地:
カッコウはユーラシア大陸やアフリカで広く見られます。日本では5月ごろに飛来し、山地や森林、草原に生息します。寒冷地でも見かけることがありますよ。
ちなみに、カッコウの名前はオスの鳴き声に由来しています。英語でも「cuckoo」と呼ばれているんですよ。
カッコウの食事と特徴:
カッコウは昆虫を中心にした動物食です。特に他の鳥が食べないような毛虫を好んで食べます。ちょっと変わった食事療法ですね。
また、カッコウは他の多くの鳥とは異なり、対卾趾足(前2本、後ろ2本の足指)を持っています。
カッコウの特筆すべき行動「托卵」:
カッコウは「托卵」という特殊な行動をします。これは他の鳥の巣に自分の卵を産みつけることを指します。
そして、ホスト親(巣の持ち主)は自分より大きいカッコウのヒナに餌を与えることで知られています。ホスト親のヒナと一緒に育つこともあるんですよ。
人々との関わり:
日本では「閑古鳥」とも呼ばれ、縁起が悪いとされることもあります。しかし、ヨーロッパでは春を告げる鳥とされ、幸運を呼ぶ存在ともされているんです。
カッコウは私たちの文化や伝承にも影響を与えており、さまざまな意味で共存しているんですよ。
カッコウはその特異な生態と行動で私たちに興味深い観察対象を提供していますね。もしカッコウを見かけたら、ぜひ親しみを持って観察してみてくださいね。![]()
2. カッコウが他の鳥の巣に卵を産む理由とその戦略について
托卵の仕組み
■カッコウはモズやウグイスなど他の鳥の巣に卵を産みます。
■鳥が巣から留守の間に相手の卵をひとつ飲み込み、代わりに自分の卵をひとつ産むのです。
■托卵先の卵より早く孵化し、大きく育ちます。
■まんまと入れ替わると、カッコウの雛は入れ替わった親にエサを貰いながら成長します。
戦略的利点
■鳥は大きい雛を優先して育てる習性があります。カッコウはそれを利用しています。
■カッコウの雛は本来の卵や雛を蹴落としてエサを独占し、成長します。
■托卵先が被ることもあり、カッコウの雛が2羽孵化することもあります。この場合は互いに互いを蹴落し、勝った方のみが成長することができます。
托卵のリスクと理由
■托卵は簡単にできることではありません。卵を産んで抱卵している鳥をずっと見張り続けて、巣を離れた僅かな隙をついて入れ替えなければなりません。
■カッコウは体温の変動が大きく、自分で体温調節するのが苦手です。自ら抱卵しても孵化しない可能性が高いため、托卵した方が繁殖に有利になります。
■興味深いことにカッコウの托卵になぞって、女性が夫以外との子を産み内緒で夫に育てさせることを「托卵」と表現することがあります。人間の世界でも、鳥たちと同じように、さまざまな戦略が存在するのですね。
3. 托卵のメリットとデメリット
メリット
■繁殖の成功:
カッコウは自分で卵を温めることができないので、托卵によって繁殖が可能になります。ちょっと頼りっぽいカッコウさんですね。
■体温調節の困難:
カッコウは体温の変動が大きく、自分で体温調節するのが苦手。でも、仮親が卵を温めてくれるおかげで、雛が元気に育つことができるんです。
デメリット
■報復のリスク:
托卵される鳥はカッコウの卵を巣から排除しようとします。ちょっとした鳥のドラマが繰り広げられているんですね。また、カッコウの雛が孵化した後も、仮親が育児放棄をすることがあります。
■見破られるリスク:
カッコウの托卵は稀なケースですが、体の大きさや色、鳴き声などでバレることがあります。ちょっとした探偵ごっこですね。
カッコウの托卵は、自然界の驚きと進化の不思議を感じさせてくれるものです。 ぜひ、次にカッコウを見かけたときは、このお話を思い出してみてくださいね!
4. ホスト親の対応策
さて、ホスト親はどのようにしてカッコウの托卵に対処しているのでしょうか?
■巣の卵の模様を変える:
一部の実験では、ホスト親が卵模様の刷り込み学習によってカッコウの卵を排除していることが示されています。カッコウの卵の模様を変えることで、ホスト親はカッコウの托卵を防ぐことができるかもしれません。
■攻撃的な行動:
カッコウは主に繁殖時期や環境が共通した鳥の巣をターゲットにします。ホスト親はカッコウを危険と認識しており、攻撃的な行動を取ります。カッコウがいると大きく鳴いて攻撃を仕掛けることがあります。
■育児放棄:
もしホスト親がカッコウの卵を巣に残したまま気付いた場合、育児放棄をすることがあります。ホスト親にとっては、カッコウの雛が育たずに繁殖が失敗することが報復となります。
カッコウの托卵は進化の驚きに満ちており、ホスト親とカッコウの攻防戦が続いています。
ホスト親たちは、自分たちの子どもを守りながら、この不思議な現象と向き合っているのですね。![]()
5. 托卵の進化的背景

オナガとの関係
カッコウはさまざまな鳥に托卵していますが、特にオナガへの托卵が注目されています。オナガはカッコウと同じ生息地に住んでいる鳥で、カッコウの卵を受け入れてしまうことがあります。
オナガの対抗策
オナガも賢い生き物。カッコウの卵を識別し、自分の卵と区別して排除する能力を進化させました。カッコウの卵はオナガの卵に似ているものを受け入れ、似ていない卵は放り出すのです。
進化の舞台
カッコウとオナガの共進化は、私たちが目の前で進化のプロセスを観察できる貴重な例です。カッコウの卵の模様なども研究されており、その進化にも興味深いポイントがあります。
カッコウの托卵は、自然界の驚くべき戦略の一つ。私たちは、この不思議な関係を通じて、進化の神秘を感じることができますね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

